シングルマザーのための資格取得支援制度と仕事に役立つおすすめ資格

シングルマザーのための資格取得支援制度と仕事に役立つおすすめ資格

シングルマザーの資格取得に給付金が支給されます!

シングルマザーに向けた資格取得支援制度や役立つ資格を紹介します。

シングルマザーにとって、資格取得のメリットは?

1、仕事が見つかりやすくなる!
未経験者でもOKな職場など、幅広い人を対象にした求人の場合、応募者が殺到することもしばしば。せっかく採用されても、お給料や時給はやや低め…ということもありますよね。でも、資格を取得すれば、資格保有者を条件とする求人にも応募できますし、専門性の高い仕事に就ける可能性もグンと高まります。

2、資格を取得して仕事に就くことでお給料アップ!
たとえ、資格なしで働ける仕事であったとしても、有資格者というだけで、手当てがついたり給料が上がることはよくあります。そのため、パートやアルバイトで時短勤務をしたいという方でも効率よく働けます。それが国家資格であれば、収入はかなり変わってくるでしょう。

シングルマザーの資格取得を支援する制度があります

安定した将来のために資格を取得しようと考えた時も、ネックになるのは費用ではないでしょうか?

取得しないと特定の仕事ができないような専門性の高い資格や、国家資格など信頼性の高い資格は、仕事に繋がりやすくなるぶん難易度も高い傾向にあります。
資格によっては特定カリュキュラムの受講が必須となっている場合もあります。
それ以外でも、通学講座や通信講座などでしっかりと知識を身につけることが資格取得の最短ルートとなる場合が多いでしょう。

国ではシングルマザーの就労を支援するため、「自立支援教育訓練給付金」「高等職業訓練促進給付金等事業」という資格取得費用の一部を負担する制度を実施しています。

自立支援教育訓練給付金とは?

自立支援教育訓練給付金とは?
母子家庭の母親、また父子家庭の父親が資格を取得するとき、講座受講料などの費用のうち60%を国と自治体が支援してくれるのが「自立支援教育訓練給付金」です。※ただし、上限は20万円となります。

例えば、5万円の講座を受講した場合は、3万円の補助が出るということです。なお、下限の金額についても一般的には1万2000円と定められていますが、それぞれの区や市によって異なりますので注意しましょう。

給付金を申請するには、以下の条件を満たしていなければなりません。

1、20歳未満の子どもを育てるひとり親で、児童扶養手当を受給している、又はそれと同等の所得であること
2、過去の就業状況やスキルから判断して、取得する資格が必要不可欠であること

※給付金はすぐに支払われるわけではないので、受講費用はまずご自身で用意する必要があります。
また、「申請したら承認されなかった…」なんてことがないよう、事前に必ず自治体に自立支援教育訓練給付金制度を利用したい旨を相談しておきましょう。
自治体によって、制度を取り入れていなかったり、多少条件に違いがありますので、ご自身の住んでいる地域がどのような制度を取っているか、HPや役所の窓口などで確認することをおすすめします。

自立支援教育訓練給付金を利用して取得できるおすすめ資格

自立支援教育訓練給付金の対象となるのは、主に雇用保険制度による教育訓練給付対象の指定講座となります。それ以外に、就労を目的とした講座も適用となる場合があるようです。

自立支援教育訓練給付金を利用して取得できるおすすめの資格は、看護師、介護福祉士介護職員初任者研修、歯科衛生士、医療事務登録販売者調理師、栄養士、保育士宅建士(宅地建物取引士)などがあります。

※上記の資格はあくまで一例です。自治体によっても異なりますので、ご自身の取りたい資格が対象かどうかを必ずご確認ください。

高等職業訓練促進給付金等事業とは?

高等職業訓練促進給付金等事業とは?
母子家庭の母親、または父子家庭の父親が資格取得のため、1年以上養成機関で学ぶ場合に、生活の負担軽減のために支給されるのが「高等職業訓練促進給付金」です。
また、養成機関入学時の負担軽減のために支給されるのが「高等職業訓練修了支援給付金」です。

これら2つをまとめたものを、「高等職業訓練促進給付金等事業」と呼んでいます。

給付金を申請するには、以下の条件があります。

1、20歳未満の子どもを育てるひとり親で、児童扶養手当を受給している、又はそれと同等の所得であること
2、養成機関で、1年以上のカリキュラムを修業し、資格の取得が見込まれること
3、仕事や育児と修業の両立が難しいこと

支給額についても以下のように細かく定められています。

【高等職業訓練促進給付金】
<支給額>
月額100,000円 (市町村民税非課税世帯)
月額 70,500円(市町村民税課税世帯)
※修業期間の全期間支払われます。ただし、上限は3年となります。

【高等職業訓練修了支援給付金】
<支給額>
50,000円(市町村民税非課税世帯)
25,000円(市町村民税課税世帯)
※こちらは、講座修了後に支給されます。

こちらも、自治体によって制度が異なったり、取り入れていないところなどもあるようですので、詳細は自治体のHPや窓口でご確認ください。

高等職業訓練促進給付金等事業を利用して取得できるおすすめ資格

高等職業訓練促進給付金、高等職業訓練修了支援給付金の対象となる条件は、以下の通りです。

1、就職の際、有利となるもの
2、1年以上のカリキュラムを修業すること

1と2、いずれも満たした場合に、対象者として認められます。

高等職業訓練促進給付金等事業を利用して取得できるおすすめ資格は、看護師、介護福祉士保育士、歯科衛生士、調理師、栄養士などが挙げられます。

一般的には、国家資格が対象となるので、自立支援教育訓練給付金制度の対象資格よりも資格が限定されます。

※上記の資格はあくまで一例です。自治体が地域の実情に応じて定めているものなので、ご自身の取りたい資格が対象かどうかは自治体のHPや窓口でご確認ください。

制度を利用して取得できるおすすめ資格は?

「生活や子育て、将来のために資格を取って安定した仕事に就きたい」

シングルマザーの方でこう思っている方も少なくないでしょう。

「でも、資格取得のためにかけられるお金や時間は限られているし、余裕もない…」こんな悩みを抱えている方でも大丈夫!

シングルマザーの方のための資格取得支援制度を利用して取得できる就職に有利なおすすめ資格についてご紹介していきます。

制度を利用して取得できるおすすめ資格

<主婦ナビ編集部調べ!制度を利用して取得できるおすすめ資格まとめ>

自立支援 高等職業 国家or
民間資格
難易度 取得にかかる費用
(目安)
一生使える度 学びやすさ ニーズ 働きやすさ おすすめ度
看護師 国家 ★★★ 120~170万円程度
介護職員初任者研修 × 民間 4~12万円程度
介護福祉士 国家 ★★ 4~15万円程度
歯科衛生士 国家 100~350万円程度
医療事務 × 民間 ★★ 4~15万円程度
登録販売者 国家 ★★ 2~9万円程度
調理師 国家 ★★ 3~200万円程度※1
栄養士 国家 ★★ 200~450万円程度
保育士 国家 ★★★ 5~300万円程度※2
宅建士(宅地建物取引士) 国家 ★★★ 5~15万円程度

※1 調理師になるために「調理師養成学校」に通い、免許申請したケースと、飲食関連業で2年以上調理実務の経験を積み、調理師試験を受験し取得するケースとで金額に大きな差がでる。
※2 保育士になるために「保育士養成学校」に通い、所定の科目・課程を履修し卒業と同時に資格を取得する場合と、通信講座等で受験対策を行い、保育士試験に合格して資格を取得するケースとで金額に大きな差がでる。

1.看護師

一生モノの国家資格で常にニーズのある資格なので、ライフイベントを越えて、長く働けるというのが魅力。仕事は心身ともにハードな一面もありますが、社会的意義が高く、給与も安定して高水準というのもおすすめのポイントです。
ハードルとなるのは、取得に費用と時間がかかるということ。しかしながら、メリットの方が大きいということで、30代や40代から看護師を目指す方、シングルマザーのチャレンジも増えているようです。


2.介護職員初任者研修

介護を学ぶ入門となる資格です。ホームヘルパー2級から名称変更した資格で、介護職を目指す方のほとんどがこの資格を取得しているほど、重要視されている資格です。

介護に必要な基本知識や技術について修得し、介護業務を実際に行えることを目的としています。資格講座は通学制の他、通信制もありますので、働きながらでも無理なく受講することができます。
また、試験の難易度も高くなく、未経験の方でも最短3週間で資格取得を目指せます。
資格を取得した後も、働きながら国家資格である介護福祉士の資格を目指し、ステップアップすることができます。高齢化が進んでいる今だからこそおすすめできる資格です。

ここで学べるおすすめスクール

▼ニチイ(通信・通学/全国)
教室は全国に約300ヵ所!介護サービス大手のニチイが資格も就職もサポート!
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▼三幸福祉カレッジ(全国)
受講生満足度93.3%!最短1か月で資格取得と就職が目指せる初任者講座
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▼ベネッセ介護職員初任者研修(全国)
キャッシュバック制度あり!就職支援も充実
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▼湘南国際アカデミー(通学/神奈川)
神奈川県をメインにスクールを展開!充実したサポート体制!
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介護職員初任者研修について詳しく>>>


3.介護福祉士

これから介護職に就く場合、まずは介護職員初任者研修の資格取得を目指しましょう。
「ゆくゆくは、介護福祉士の資格を取得したい」という場合は、その後、実務経験3年以上+介護職員初任者研修の上位資格にあたる実務者研修の資格を取得すれば、介護福祉士の資格試験を受けることができます。
介護福祉士の資格を取得することで幅広い知識が身につくので、利用者の状態に合わせた介護を実践することが可能になります。また、サービス提供責任者や生活相談員、チームリーダーなど事業所で介護福祉士資格取得者の配置が必要な役職もあります。そのため、資格取得すれば、職業選択の幅も広がるでしょう。資格更新の必要がないので、一度資格取得をしてしまえば一生ものの資格になるのもポイントです。

日本では高齢化が進んでおり、介護業界にとって介護福祉士資格取得者の需要は今後ますます高くなるでしょう。また、国家資格の中でも比較的取得しやすい資格ですので、狙い目です。

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4.歯科衛生士

歯科助手と違い、歯科衛生士は国家資格です。
歯科衛生士の国家試験を受験するためには、養成機関で3年以上学ぶ必要がありますが、学校によっては夜間部があるところもありますので、シングルマザーの方でも働きながら資格取得を目指すことができます。
国家試験の合格率は平均95%ほどなので、国家資格の中でも比較的取得しやすい方だと言えるでしょう。また、需要も高く、養成機関などでは就職希望者1名に対して約10倍の求人募集があるようなので、就職には困らないでしょう。


5.医療事務

勤務先となる医療機関は全国に多くあるので、就職先を探しやすい仕事といえるでしょう。また、ブランクがあっても復職しやすいのもポイントです。働く時間も自由がきくので、小さなお子さんがいるシングルマザーの方でも安心です。
資格は、最短2ヶ月から取得が可能ということもあり、試験の難易度は高くはないでしょう。通学講座だけでなく、通信講座もあるので日々忙しく過ごしている方にもおすすめです。医療事務の資格は4種類あるので、ご自身の目的に合わせて選ぶと良いでしょう。

ここで学べるおすすめスクール

▼日本医療事務協会/通信(通信)
実際のお仕事のフローに沿って学習できる医療事務通信講座!
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▼ヒューマンアカデミー 医療事務講座(通学/全国)
未経験から就職を目指せる充実サポート!
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▼資格スクール大栄(通学/全国)
試験合格に絶対の自信!資格スクール大栄でキャリアを切り拓く!
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6.登録販売者

医薬品販売専門の国家資格に準ずる資格です。資格を取得することで、薬局やドラッグストアで一般用医薬品を販売することができます。全国で需要が高いので、資格取得者は就職が有利となるでしょう。
実務経験のない方が資格取得後に就職した場合は、研修という扱いになり、月80時間を2年間働くことで、一人前と認められます。月80時間の勤務は、例えば1週間に5日、4時間働けば達成できるので、忙しい方でもクリアできるのではないでしょうか。
また、必然的に薬について詳しくなれるので、お子さんが病気になった際にも役に立つ資格と言えそうです。

ここで学べるおすすめスクール

▼ヒューマンアカデミー/通信講座(通信)
わずか3ヶ月の学習期間でも無駄なく合格を目指せるプログラムを実現!
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▼三幸医療カレッジ/通学(学校法人三幸学園グループ)(通信/通学・全国)
登録販売者試験合格率82%(全国平均43%)を誇る人気講座(※通学講座実績)
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7.調理師

調理師の資格を取得するためには、「専門学校などの調理師養成機関で学ぶ」「実務経験2年以上+調理師試験合格」の2つの方法があります。どちらを選ぶかによって費用は、大きく異なってくるでしょう。
国家資格ではあるものの、合格率は60%ほどなので、難易度はそこまで高くないようです。
取得までに多少時間がかかるのはネックですが、職場はレストラン、小学校、老人ホーム、病院の食堂など多岐にわたっているので1度資格を取ってしまえば就職には困らないでしょう。

ここで学べるおすすめスクール

▼学校法人服部学園 服部栄養専門学校(通学・関東)
社会人・主婦も学ぶ!万全の就・転職サポートで食のプロへ(夜間あり)
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8.栄養士

学校や病院、飲食店などで出す食事のメニューを考えたり、栄養バランスの取れた食事を考え、健康問題の改善などを行うのが栄養士です。
専門学校などの養成機関を卒業し、登録すれば栄養士の資格を取得できます。
取得までに費用や時間がかかるのは否めませんが、試験を受ける必要がないのがうれしいですね。病院や高齢者施設、学校など職場は様々なので、ご自身の働きたいスタイルに合わせて職場を見つけることができます。
また、資格取得することで、食についての知識が豊富になるので、家族の食生活についても自然と考えられるようになります。

ここで学べるおすすめスクール

▼学校法人服部学園 服部栄養専門学校(通学・関東)
社会人・主婦も学ぶ!万全の就・転職サポートで食のプロへ
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9.保育士

子ども好きな人におすすめなのが保育士の資格。
国家資格の中でも比較的取得しやすく、国家試験対策のための通信講座もあるので、忙しい方でも効率よく勉強することができます。
保育士の資格取得のためには、「大学や専門学校などの保育士の養成施設で学び卒業する」「保育士の国家試験に合格する」のいずれかを満たす必要があります。
子育てしているシングルマザーの方には後者がおすすめです。慢性的な人手不足なので、需要は高いでしょう。最近では、ベビーシッターや学童、放課後等デイサービスなどの利用者が増加しており保育士資格をもつ人材が求められています。子育ての経験も、仕事に活かすことができますよ。

ここで学べるおすすめスクール

▼四谷学院通信講座(通信)
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10.宅建士(宅地建物取引士)

宅建士は「宅地建物取引士」の略称の国家資格で、不動産会社でお客様が知っておくべき重要事項を説明するのが主な仕事です。資格を持っていることで就職に有利になりますし、資格手当もつくので不動産業界に興味があるという方にはおすすめです。
国家資格の中では難易度が低めと言われていますが、しっかりと勉強しないと合格はできません。合格実績のある講座などもありますので、そちらを利用するのも1つの手でしょう。

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▼大栄のオンライン講座(通信)
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ゼロから一発合格を目指せる宅建専門塾
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シングルマザーの資格取得のポイント!

勉強時間の融通が利くか

育児、家事、仕事と毎日忙しいシングルマザーには、勉強にあてる時間に融通が利くかどうかも大切になるでしょう。

通信講座を利用すれば、空いた時間を活用し、自分のペースで学習を進めることができます。
自宅で学習することができるので、ある程度大きなお子さんがいらっしゃる方は一緒に勉強したり、遊んでいる横で勉強したりすることでお子さんとの時間を持つこととの両立もしやすくなります。

通学講座で学習する場合は、スケジュールの融通が利くスクールを選択することをおすすめします。
通いやすい時間帯に開講しているかや受講の振替制度が用意されているかなど、いくつかのスクールを比較して検討するとよいでしょう。

取得したい資格を活かせる求人があるのか

取得したい資格を活かせる求人があるか否かも重要になります。
資格の取得自体を目的にせず、その資格がどんな仕事に活かせるのかを見据えたうえで資格を選択することが大切です。

取得者以外は特定の業務にあたれない「業務独占資格」や、取得者以外がその職業を名乗ることができない「名称独占資格」など、専門性が高く就職に直結する資格であれば、ニーズも高く就職に活かしやすいでしょう。
これらは自立支援教育訓練給付金や高等職業訓練促進給付金等事業の対象となっているものも多くあります。

平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告によると、シングルマザーの約6割は資格が役に立ったと回答しています。
特に看護師や介護福祉士など、医療・福祉分野の資格取得者から役立ったという回答が高い傾向になっています。

こういった資格を取得すれば、就労につながりやすくなるでしょう。

参考:
厚生労働省/平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告

資格を活かしたお仕事探しのポイントをご紹介

安定して長く働ける

腰を落ち着かせ安定して働けるか否かは、お仕事探しにおいて大切でしょう。

正規雇用で就職できる企業であれば、急な退職に見舞われるリスクも低くなり、長く安定して働きやすくなるでしょう。

また、母子家庭に優しい福利厚生があるか、長く続きそうな安定した会社かなども大切なポイントです。
子供の休みと合わせやすい完全土日祝日休みかどうかや、時間外労働があっても許容の範囲内かなど、労働条件をしっかりと見定めて就労先を選択しましょう。
女性比率・女性の管理者が多い職場は、長期に渡り活躍できる証拠かもしれません。

業界の将来性にも注目したいところです。

例えば介護業界は、高齢化社会の進行によりニーズが高く求人数も多い状態が続くことが予想されます。
資格を取得しておけば、業界内で長く安定して働くことができるでしょう。

育児に理解があり、お休みが取りやすい

シングルマザーへの理解がある就職先かどうかも大切でしょう。

仕事と育児両方を担うため、突発的な状況に対応する機会が多いからです。

例えば急に保育園に預けていた子供が熱を出した場合、迎えに行く必要があります。
相談しやすい雰囲気やお休みを取りやすい体制が整っている職場であれば、シングルマザーも安心して働けるでしょう。

厚生労働省が、女性の活動推進や育児に関するサポートが優良と認定した企業を示す「えるぼしマーク」や「くるみんマーク」も一つの目安になります。

面接時などに育児中であることやお子さんの年齢を伝えておくことで、会社側も配慮しやすくなるでしょう。

生活に必要な収入を得られる

生活費や教育費を賄える収入を得られる仕事かどうかもしっかり考えましょう。

お住いの地域やお子さんの年齢、人数に応じて求められる収入は異なります。
不自由なく生活するためにはどれくらいの収入が必要になるかを考え、その条件をクリアできる就労先を見つけましょう。

昇給やボーナスがある会社であれば、普段もらう給料にプラスされるため、年収も大きく変わってきます。
正社員でもボーナスが出ない場合や、業績によって有無が変わる場合もあります。事前に確認しておくと良いでしょう。

その他の支援制度

また、上記2つの他にもひとり親家庭のための様々な支援制度があります。その中からいくつかをご紹介します。

【ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業】

上記でご紹介した高等職業訓練促進給付金を受給する方を対象とする支援制度です。
養成機関に支払う入学準備金(50万円以内)、また就職にあたり必要な準備金(20万円以内)が貸付されます。
養成機関を修了し、資格を取得した日から1年以内に就職、その後取得した資格が必要な業務に就き、5年間継続をした場合のみ、申請すれば返済が免除されます。

【ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援事業】

中卒の方や、高校を中退した方が対象の支援制度です。

高卒認定試験合格のための講座修了後に受講費用の20%が支給されます。また、高卒認定試験に合格した場合、受講費用の40%が支給されます。つまり、最大で受講費用の60%が支給されるということになります。※ただし、上限は15万円です。

【マザーズハローワーク事業】

仕事と子育ての両立を目指す方を対象とした就職支援を行うための専門施設が、全国12か所(札幌、仙台、千葉、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡、北九州)に設置されています。

また、専門施設ではありませんが、マザーズコーナーとして窓口が設置されているハローワークも全国に複数あります。

【母子・父子自立支援プログラム策定事業】

母子・父子自立支援プログラム策定事業とは、児童扶養手当をもらう片親家庭の父または母を対象(生活保護受給者は除く)とした制度です。

内容としては福祉事業所等にプログラム策定員を配置し、対象者と個別に面接し本人の生活状況や就業への意欲、資格取得への取り組みなどを確認します。

個々の状況に合わせた支援プログラムを策定し、以降も継続的にサポートし自立を促します。
ハローワークとの連携による就業支援や保育所入所に関する相談にも乗り、自治体によっては住宅資金貸付も行います。

例えば茨城県かすみがうら市では、家賃月4万円を12ヶ月分の貸付が用意されています。

母子・父子自立支援プログラムで定めた就職先へ1年間継続勤務した場合は、返済が免除されます。

参考:
厚生労働省/母子・父子自立支援プログラム策定事業について

【母子父子寡婦福祉資金貸付金制度】

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度とは、経済的な自立や育児を支援することを目的にひとり親家庭へ資金の貸し付けをおこなう制度です。

条件によって無利子もしくは年利1.0%の低金利で貸付を受けることができます。
生活のための資金、子どもの就学のための資金など12種類が用意されています。

12種類のうち「修業資金」は、シングルマザーが就職や開業のために知識やスキルを身につけることを目的に貸付を受けることができます。

貸付を受ける際はお住いの地方自治体へ用途や家計の状況などの申請をおこない、審査を受ける必要があります。

あくまで貸付を受ける制度のため、償還期限までに返済しない場合は違約金が発生する可能性もあるので注意しましょう。

出典:
内閣府 男女共同参画局

よくある質問

シングルマザーが資格を取得するメリットって?
資格で自身の能力を証明できれば、就職活動で有利になりやすいでしょう。
育児の都合などで他の応募者と比較して勤務時間が制限されてしまう場合も、能力で差別化ができればそれが武器になります。
もっと詳しく:
シングルマザーにとって、資格取得のメリットは?
シングルマザーの資格取得を支援する制度がある?
母子家庭の母親、また父子家庭の父親が資格を取得する場合の支援制度として、「自立支援教育訓練給付金」「高等職業訓練促進給付金等事業」が用意されています。
もっと詳しく:
自立支援教育訓練給付金とは?
シングルマザーにはどんな資格がおすすめですか?
看護師や調理師などの国家資格を取得すれば、長く働ける仕事にも就きやすくなるでしょう。ただし、国家資格は取得に時間がかかる場合もあるので事前の確認が必要です。
その他、介護系の資格などニーズが高い資格もおすすめです。
もっと詳しく:
制度を利用して取得できるおすすめ資格は?
主婦資格ナビ > コラム > シングルマザーのための資格取得支援制度と仕事に役立つおすすめ資格
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